SQL Server 2019 をインストールしよう(その1)

SQL Server
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インストーラーを手に入れたら、早速、インストールしてみよう。ここではSQL Server 2019 の「新規スタンドアロン」インストール手順について説明します。

インストールに使用するISOファイルの入手については前回の記事を参考にしてください。

1.初めに

エディションについて

SQL Server 2019 では、 Enterprise、Standard、Web、Developer、Express Edition の5つが用意されています。今回は、「Developer」エディションをインストールしていきます。

各エディションの機能の違いについてはこちら

参照元 : https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/sql-server/editions-and-components-of-sql-server-2019?view=sql-server-ver16#-editions

SQL Server 2019 (15.x) の新機能についてはこちら

参照元 : https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/sql-server/what-s-new-in-sql-server-ver15?view=sql-server-ver16

SQL Server 2019 (15.x) のハードウェアとソフトウェアの要件についてはこちら

参照元 : https://docs.microsoft.com/ja-jp/sql/sql-server/install/hardware-and-software-requirements-for-installing-sql-server-ver15?view=sql-server-ver16

ハードウェア要件

■ハードディスク

・6GB以上

■モニタ

・Super-VGA (800×600) 以上の解像度のモニター

■インターネット

・インターネット機能にはインターネット アクセス (有料) が必要

■メモリ

最小:

 ・Express Edition: 512 MB

 ・他のすべてのエディション: 1 GB

推奨:

 ・Express Edition: 1 GB

 ・他のすべてのエディション: 4 GB 以上

■プロセッサ

最小:

 ・x64 プロセッサ:1.4 GHz

推奨:

 ・2.0 GHz 以上

プロセッサの種類

 ・x64 プロセッサ: AMD Opteron、AMD Athlon 64、Intel Xeon (Intel EM64T 対応)、Intel Pentium IV (EM64T 対応)

ソフトウェア要件

■オペレーティング システム

・Windows 10 TH1 1507 以降

・Windows Server 2016 以降

■.NET Framework

・最小限のオペレーティング システムには、最小限の .NET Framework が含まれています。

■ネットワーク ソフトウェア

・QL Server でサポートされるオペレーティング システムにはネットワーク ソフトウェアが組み込まれています。 スタンドアロン インストールの名前付きおよび既定のインスタンスでは、次のネットワーク プロトコルがサポートされています。共有メモリ、名前付きパイプ、および TCP/IP。

2.今回の構成について

今回のインストール例でのハードウェア構成は以下の通り。

項目内容備考
プロセッサ4コア本来は同時に動作するアプリケーションやプロセス数を元にコア数を求めるべきですが、手順の流れ確認の為なので、割り当てはこれだけ。
RAM4GBOS分(2GB) + SQL分(2GB)
本来は同時に動作するアプリケーションやプロセスで消費するメモリ量を元に求めるべきですが、手順の流れ確認の為なので、割り当てはこれだけ。
ディスク領域C:60GB
D:10GB
E:10GB
F:50GB
G:100GB
H:50GB
I:200GB
※とりあえず今回はこういう想定でインストールしています。
・ページファイル、メモリダンプはシステム領域とは異なるドライブに保存。
・メモリダンプ方式は、「アクティブメモリダンプ」を採用。
・CD/DVDドライブのドライブレターは、「Z」を使用。

C: システム領域 (OS分(今後適用されるのパッチ等の容量を含む)(32GB) + システム領域にインストール必須のプログラムや格納するデータ)を加味して余裕を持って → 60GB
D: ページファイルとメモリダンプ領域((物理メモリ量(4GB)+余剰(0.5GB))×2 以上) → 10GB
E: SQLServerプログラム領域 → 10GB
F: TempDB領域 → 10GB
G: ユーザーデータ領域 → 100GB
H: ユーザーデータ ログ領域→ 50GB
I: バックアップデータ保存領域→ 200GB
ネットワークアダプタ2個・サービス用
・管理用
その他・UEFI

3.インストール

1.インストールメディアをセットし、ドライブを選択し、右ボタンクリックで表示されるコントキストメニューから、「メディアからのプログラムのインストール/実行」をクリックする。

2.SQL Serverインストールセンターの画面が表示されるので、左ペインの「インストール」をクリックする。

3.インストールメニューの一覧が表示されるので、「SQL Serverの新規スタンドアロンインストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加」をクリックし、インストールを開始する。

4.ライセンス認証画面で「無償のエディションを指定する」のラジオボタンを選択し、「Developer」を選択し、「次へ」ボタンをクリックする。

有償版をインストールする際は、プロダクトキーを入力しますが、インストール後でも実施可能です。

5.ライセンス条項画面が表示されるので、「ライセンス条項と次に同意します」にチェックを入れ、「次へ」ボタンをクリックする。

6.Microsoft Update 画面が表示されるので、「Microsoft Update を使用して更新プログラムを確認する」にチェックを入れ、「次へ」ボタンをクリックする。

「Microsoft Update を使用して更新プログラムを確認する」にチェックを入れなくても、インストールは問題なく進みます。

7.インストールルール画面が表示され、インストール前の確認が行われます。「操作が完了しました。」と表示されたら、「次へ」ボタンをクリックする。

「成功と警告」のみの表示であれば、インストール可能です。失敗等が表示された場合は原因を確認、問題を取り除いた後、再度インストールを実行してください。

8.機能の選択画面が表示されるので、インストール対象機能「データベースエンジンサービス」を選択し、インストール先ディレクトリを指定して、「次へ」ボタンをクリックします。

今回は、SQL Serverの主機能である「データベースエンジンサービス」をインストール対象として選択し、インストール先ディレクトリを「Cドライブ」から「Eドライブ」に変更しています。

9.インスタンスの構成画面が表示されるので、「既定のインスタンス」ラジオボタンが選択され、インスタンスIDに「MSSQLSERVER」が指定されていることを確認し、「次へ」ボタンをクリックする。

10.サーバーの構成画面が表示されるので、タブ「サービスアカウント」で、「SQL Server エージェント」のスタートアップの種類を「自動」に変更する。

11.サーバーの構成画面のタブ「照合順序」では何も変更せずに、「次へ」ボタンをクリックする。

12.データベースエンジンの構成画面が表示されるので、タブ「サーバーの構成」で、認証モードが「Windows 認証モード」が選択されていることを確認し、SQL Server管理者の指定で、管理者ユーザとするWindowsユーザーを登録する。

管理者ユーザーはインストール後に変更可能です。

13.タブ「データ ディレクトリ」で、データルートディレクトリ、ユーザーデータベースディレクトリを「Gドライブ」、ユーザーデータベースディレクトリを「Hドライブ」、バックアップディレクトリを「Iドライブ」に変更する。

これらのディレクトリはインストール後に変更可能です。

14.コマンドプロンプトを起動し、TempDB用ファイル格納ディレクトリを「Fドライブ」に作成する。

15.タブ「TempDB」で、TempDB用データディレクトリとログディレクトリの格納場所を先ほど作成した「Fドライブ」上のディレクトリに変更する。

TempDBデータファイルはvCPU数が初期値として自動指定されます。

16.タブ「MaxDOP」では何も変更しません。

17.タブ「メモリ」で、「推奨」を指定し、「SQL Serverデータベースエンジン用に推奨されているメモリ構成を受け入れるには、ここをクリックします」にチェックを入れる。

18.タブ「FILESTREAM」で、何も変更せずに、「次へ」ボタンをクリックする。

19.インストールの準備完了画面が表示されるので、「インストール」ボタンをクリックするとインストールが開始される。

同じ条件で何度もSQLServerのインストールを行う場合、構成ファイルのパスに記載されている「ConfigurationFile.ini」を保存することで、次のインストール時にこのファイルを使用してSQL Serverをインストールすることができます。

20.インストールが完了すると、完了画面が表示されるので、さらに「閉じる」ボタンをクリックし、セットアップウィザードを閉じる。

障害時のリカバリに備え、インストール後やパッチ適用後にSQLServerの状態を保存するようにしてくだい。SQL Serverの状態の保存については以下の記事に記載しています。

以上

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